【長期滞在者向け】一番お得なフィリピンへの海外送金方法
この記事を書いている3/9(月)現在、急激な円高になっています。
滅多にない機会なので、先ほど日本の円口座からフィリピンのペソ口座に一定の金額をまとめて海外送金しました。
自分(または家族宛)に、日本から海外移住先に海外送金する場合、移住先に銀行口座を持っているか持っていないかで、ベストな送金方法が異なります。
一番お得な海外送金方法について状況別にまとめてみました。
フィリピンを想定して書いていますが、通貨がマイナーな国であれば他の国でも全く同じことがあてはまります。
目次
【長期滞在者向け】一番お得なフィリピンへの海外送金方法
フィリピンの通貨はフィリピンペソ(PHP)という独自通貨なので、日本の銀行(円口座)からフィリピンの銀行(ペソ口座)に海外送金すると、為替手数料が高くついて損します。
理由は、日本円から米ドル、米ドルからフィリピンペソというように2回為替手数料が発生してしまうからです。
(逆に言えば、米ドル口座への海外送金であれば、特に500万円といった金額であれば普通に銀行経由で送るのが得策です)
従ってペソ口座(などのマイナー通貨の口座)に向けて海外送金する場合は、後述する別の手段をお勧めします。
銀行口座を持っている場合はTransferWise一択
先に結論を書くと、移住/長期滞在先に銀行口座を持っている場合は、TransferWiseというサービスを使うのが一番得です。
TransferWise公式サイト
(上記ページから申し込むと、75,000円の送金に必要な手数料が無料となります)
理由を以下に書きます。
少なくとも数十万円以上、一度に送るべき理由
トータルコストがTransferWiseの場合に一番安くなる条件は、送金がだいたい数十万円~百万円程度の場合です。
そしてこの金額こそは、日本からフィリピンへの海外送金において一番都合が良い金額です。
というのは、フィリピンの場合、ペイオフの金額が50万ペソであり、万が一銀行が破綻した場合、50万ペソまでしか保護されないからです。
50万ペソとは日本円にして、レート次第ですが100~110万円ぐらいなので、これを大幅に超える額をフィリピンの一つの口座に預けておくのは得策ではありません。
そこで、最大100万円くらい預けておいて、残額が減ってきた頃、為替レートが良いタイミングも考慮しつつ日本から海外送金するのが、時間とお金の両面で効率が良いというわけです。
そうなると、一度の送金額はほぼ確実に数十万円~百万円くらいになるので、この条件でトータルコストが一番安いTransferWiseがオススメです。
細かい金額を複数回送金すると、その度に手数料がかかるので、なるべく一度にまとめて送った方がいいでしょう。
トータルコストの内訳
TransferWiseなどの海外送金でかかるコストは以下の通りです。
- 為替手数料
- TransferWise社に払う手数料
- 自分の日本の銀行口座からの振込手数料
自分の日本の銀行口座からの振込手数料は、振込先がUFJ銀行なので、自分の銀行もUFJなら無料です。
無料でなかったとしても数百円なので、このコストは気にする必要はありません。
重要なのは上の2つで、TransferWiseの場合、最重要とも言える為替手数料が安いので、前述の金額の送金であればベストなサービスとなります。
銀行口座を持っていない場合
昔はコネがあれば観光客でもフィリピンで銀行口座を開くことができましたが、今は厳しくなっています。
リタイアメントビザなどの、何らかの長期滞在可能なビザが無いと銀行口座を開設できません。
一方でフィリピンは、観光ビザでも延長を繰り返して最大3年間滞在でき、更に一度国外に出ればリセットされるので、観光ビザでも事実上永住できる国であるとも言えます。
事実、観光ビザで10年とか20年とかフィリピンに住んでいる日本人が私の周りにはたくさんいます。
(もちろん、彼らはたまに日本に一時帰国しています)
しかしこの場合は銀行口座を持てません。
銀行口座が無い場合のベストな海外送金手段についても簡単に解説します。
両替屋
フィリピンに住む日本人で銀行口座を持っていない人のほとんどが使っている手段が、街の両替屋での両替です。
日本から来る時に日本円を現金で持ってきて、ペソが足りなくなってきたら両替所に行って円をペソに換えています。
両替所は、少なくとも見た目上は日本円からフィリピンペソへ直接両替してくれるので、為替手数料が一度しかかからず、手数料は安いように感じます。
実際、レートのよい両替屋を見つけさえすれば、目的の通貨がマイナー通貨の場合は、海外キャッシングと比較しても、両替屋の手数料はさほど悪くありません。
しかし、両替屋は自分の裁量で為替レートを決められるので、場合によっては近所の両替屋と結託して悪いレートを提示することもあります。
例えば今日みたいに急激な為替変動があった場合に、自分らが提示する両替レートはわざとすぐに変更せずに、自分たちの儲けを増やそうとしてきます。
もう一つの欠点は、元となる現金(日本円)が無いと両替できないことです。
この手段しか知らないと、日本から持ってきた現金が盗まれたり、予想外に出費が多くて足りなくなってきた場合に慌てることになります。
クレカの海外キャッシング
旅行に慣れている人がよく使う手段はクレジットカード(以下、クレカ)の海外キャッシングです。
メジャーなクレカであれば、ATMでの手数料をクレカ提供側の企業が払ってくれるので、利用者が払わないといけないのは為替手数料と、借金の利息だけです。
借金の利息と言っても、毎月の自動引き落としで清算されるので、つまり借りている日数が短いので大した金額にはなりません。
早期返済(繰上返済)で当日や翌日などに返済すれば更にこの利息は安くなります。
結果的に、ほとんどのケースで、街の両替屋での両替よりも海外キャッシングの方がトータルコストが少し安くなります。
しかし、何らかの理由でクレカを持てない人も世の中にはいるので、その場合は別の手段を使うしかありません。
WorldRemit
前述のTransferWiseに似たサービスが実は他にも多数ありますが、その中で、WorldRemitというサービスには以下の特徴があります。
- サービス提供会社に払う手数料はTransferWiseよりも安い(ただし為替手数料はそうでもない)
- 銀行口座以外に、現金受取拠点などでも受取可能
上記1つ目の理由により、ちゃんと計算したわけではないのですが、10万円未満の送金だったら、TransferWiseよりもWorldRemitの方がトータルコストが安くなるように思います。
損するので避けるべき手段
クレカを持てない人がよく使う手段ではありますが、日本の銀行口座の国際デビットカードを使って海外のATMでその国の通貨で引き出す方法があります。
これはオススメしません。
少なくともフィリピンで使うと確実に損します。
ATMで一度に引き出せる金額が少なく、それでいて一回の引き出し手数料が高いので、これを使うぐらいなら素直に日本円を現金で持ってきて、レートの良い両替屋を探して両替した方が得です。
まとめ
自分宛ての海外送金は、銀行口座を持っているならTransferWise、持っていないなら海外キャッシング(または両替屋での両替)を勧めます。
ただし、何かトラブルがあった時のために複数の海外送金手段を用意しておくことも重要です。
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